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Doll 第一話

「……出来た」
 私は大きく伸びをして、外を見る。山の端は既に明るくなりはじめている。私は大きな欠伸を一つした。さすがに疲れが溜まっていたのであろう。とりあえず、実験は明日にしよう。そう思って、私は眠りに就いた。





「はぁ……」
 僕は深い溜め息を一つ吐いた。何で僕ばかりがこんな目に遭わねばならないんだろう。僕は何も悪いことをしていないのに……
 今日も僕は虐められた。誰か一人にではない。クラスの全員にだ。
 
 今日はプールの授業があった。僕たちはプール横にある更衣室で着替えていた。僕はタオルを腰に巻き、陰部を露出させないように、ゆっくりと服を脱いでいた。

「おい、フトダ」
 
 ニヤニヤしながら、中村が僕に声を掛けてきた。ちなみにフトダは僕のあだ名である。本当は太田なのだが、体つきのせいで、フトダと呼ばれている。

「お前、そんな風に着替えたら、遅れちまうだろ。さっさと着替えろよ」
 
 僕は黙っている。ここで口答えすれば、さらにひどい仕打ちが待っていることを僕は知っていた。

「というか、お前、もう、裸で良いじゃん。豚に水着いらねーし」
 
 そういうと、中村は鞄の中に入れてあった僕の水着を奪った。

「か、返してよ」
「返してほしけりゃ、取りに来いよ」
 
 そういいながら、中村は僕の水着をハンカチのように振っている。僕はそれを取ろうとするが、もちろん取れない。周りのみんなが邪魔をするからだ。僕は誰かが出した足に蹴躓き、こけた。その時、陰部を強打し、僕はうずくまった。

「そんなタオル巻いてるから、取れねえんだよ」
  
 みんなは僕のタオルを引っぺがし、素っ裸にした。僕は陰部の痛さに耐えながらも、手でそれを隠した。

「こいつ、このままプールに放り込もうぜ」

 僕はみんなに担がれて、プールへと運ばれた。僕は何度も「やめてよ、やめて」と懇願したが、誰もそんな言葉を聞いていなかった。

「せーのっ」

 ドボン!

 僕はそのままプールへと落下した。浮かんでくると今度は更衣室から出てきた女子達が僕を見ていた。

「なにあれ、かなりキモイんですけど」
「つーか、裸じゃん。あんなキモイもん、見せんなよ」
「つーか、身体のわりに小さくね?」

 女子の集団は僕を見下しながら、そう言いはなった。でも、それはいつものことだ。僕が一番ショックだったのは、高木香織の反応だ。
 彼女は成績優秀で、生徒会にも入っており、さらには容姿もすこぶるよい。長くて染めていない綺麗な髪を持っていて、パッチリと開いた二重、筋の通った鼻、形の綺麗な口と薄桃色の唇がバランスよく配置されていた。彼女は僕のあこがれであった。また、これまで彼女は僕のイジメには荷担していなかった。それは彼女が優しいからだとずっと思っていた。

「ぎゃははは、こいつ。マジ、豚じゃん。なぁ、香織、お前もそう思うだろ」
 中村が彼女にそう言った。僕は祈った。せめて彼女には罵倒されたくなかった。けれども、彼女は「うん、確かに豚に似てる」と言って、笑った。さらには「というか、セクハラじゃない。中村君、先生に言った方が良いんじゃない?」とまで言った。

 案の定、中村は「おお、めっちゃ良いアイデアじゃん。早速、言ってくるわ」と言い残し、去っていった。そして、僕はそのせいで先生に放課後中ずっと説教を食らっていた。チクルことは出来なかった。すれば、もっと状況が悪くなるから。

 そして、やっと解放され、今、帰路についている。もう、生きる希望も何もなかった。死にたかった。せめてもの希望の高木香織にまであんな事を言われた今、僕は何を希望にして生きていけば良いんだろう。

 そう思いながら歩いていると、何かが足に当たった。

「なんだこれ?」

 拾い上げてみると、どうやら人形のようだった。しかし、その顔はのっぺらぼうで何の特徴もなかった。ただ、顔の真ん中に、何やらボタンがあった。僕は軽い気持ちでそれを押してみた。

 突然、その人形から発せられた強い光が目を襲った。僕は思わず目をつむった。なぜか気持ち悪い。変な浮遊間がある。もしかして、僕はとんでもない物を拾ってしまったんじゃないだろうか。僕は歯を食いしばって耐えていたが、やがて意識を失った。

(……うーん)
 
 気がつくと、僕は地面に横たわっていた。どうやら気を失っていたらしい。僕は身体を起こそうと身体に力を入れた。

(……え、あれ?)

 なぜか、身体が全く動かなかった。幾ら力を入れてみてもうんともすんとも言わない。まるで人形になったみたいだ。

(ん、人形?)

 もしかしたら、僕はあの人形になってしまったのか?
 あれは人を封じ込める呪いの人形だったのかもしれない。確かに周りの景色も巨大化している。だが、僕には確かめようがなかった。

「あれ、何これ?」

 空から女の子の声が降ってきた。もしかしたら、誰かが見つけてくれたのか?
 ドスン、ドスンという振動がしたあと、僕の視界に僕を見下げている女の子が映った。どうやら、ウチの高校の生徒のようで、僕との位置関係上、スカートの中身が丸見えだった。純白だった。顔はよく見えないが、パンティはよく見える。

「人形じゃない」

 その声に聞き覚えがあった。忘れもしない香織さんの声だった。香織さんは僕を拾い上げるとまじまじと僕を見た。こんなに近距離で見つめられたことはなかったので、僕は少し照れた。

「ってか、めちゃくちゃフトダに似てる。本物みたい」

 そういいながら、香織さんは僕の身体をべたべた触った。もしかしたら、これは僕が人形化しただけなのかもしれない。だが、どうすれば元に戻れるのだろう?

「ここもちゃんとしてるのかな?」

 そう言うと、香織さんは僕のズボンを下ろした。

「うわ、パンツもちゃんと履いてる。ってか、ブリーフじゃん」

 彼女はそう言って、笑った。僕はかなり恥ずかしかったが、何も出来ない。なされるがままだった。彼女は何の躊躇いもなく、ブリーフを引き下ろした。

「すごーい。ここもちゃんとしてるんだ」

 彼女は僕のそれを突いた。感触だけが僕に伝わる。僕は恥ずかしいながらも興奮していた。

「うわー、なんか固くなってきてる。おもしろーい」

 どうやら、僕の意思では動けないが、生理的な反応は起こるらしい。

「やっぱり本物と一緒みたい。先っぽからなんか出てるし。めちゃくちゃよく出来た人形みたい」

 どうやら、これは彼女の探求心を刺激したらしい。彼女はしばらく僕のそれを触っていた。当然、僕の興奮は高まり、我慢の限界まできた。

(……やばい、もうすぐで出そうだ)

 だが、その寸前で彼女は触るのを止めた。

「なんで、あたし、フトダのちんぽなんか触ってるんだろ。早く帰って着替えて、中村の所に行かないと」

 これじゃあ、蛇の生殺しだ。というか、中村? まさか、あの二人付き合っているのだろうか。僕は心の中で深い溜め息を吐いた。
 
 香織さんは僕の人形に服を履かせ、元あった場所に置こうとした。僕はどうせ拾われるなら彼女がよかったので、いっそう落胆した。大体、僕は元に戻れるのだろうか。

「あれ? 何これ、鼻だけボタンみたいになってる」

 置く直前で彼女がそう呟いた。どうやら、先程拾った人形と同様、鼻だけはボタンになっているらしい。そのまま立ち去ろうとしていた彼女は興味を持ったのか、悩みつつも僕の鼻を押した。その瞬間、先程と同様に目映いほどの光が発せられた。

「きゃっ、なにこれ?」

 彼女の悲鳴が聞こえる。先程と同様の感覚に襲われ、僕はまた気を失った。








初めて書いたTS系小説です。ってか、まだTSしてないですが。

設定がどこかで見たことあるようなのは、まだまだ経験が足りないからですかね。

まぁ、とにかくこの話を完結させるよう頑張ります。
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